これから英語の勉強を始めようと思った人がまず最初にやるべき事は何でしょう?
英語に限らず外国語の勉強は、地道にコツコツと毎日継続していくことが最も大切です。
挫折せずに勉強を続けていくためにはどうするべきか?
それにはまず、自分の中で目的をはっきりさせることが一番の近道だと私は考えています。
ではなぜ自分の中ではっきりさせるのが大切なのでしょう?
それは目的をはっきりさせた方が苦痛が少なく、なおかつ無駄な労力もかけずに英語を勉強していく方法につながるからです。
なぜ英語を学ぶ目的をはっきりさせることが苦痛と無駄を少なくさせるかについて、これから述べていきます。
目次
四技能をまんべんなく上げる?
英語の勉強をしようと思った時に、まず勉強法の指南書やブログ記事をチェックすることはよくあることだと思います。
そこでよく言われていることに
「四技能を偏りなくまんべんなく上げていくこと」
と言うものがあります。
四技能とは
- 読む(リーディング)
- 聞く(リスニング)
- 話す(スピーキング)
- 書く(ライティング)
の4つの技能のことです。
確かにこの四技能はそれぞれ言語のある側面を切り取ったものですから、完全に分けられるものではありません。
だから「四技能をそれぞれ連携させてまんべんなく上げていく」と言う方法は確かにものすごく英語の力がつくのですが、一方で大きな問題もあります。
それは
「何か明確な目的でもない限り、四技能をまんべんなく上げていくのは時間も労力もすごくかかる」
という問題です。
見過ごされがちなそれぞれの技能レベル
意外と意識してない人が多いのですが、同じ一人の人の中でも、四技能それぞれのレベルは違うことが多いです。
例えばリーディングはある程度できてもほとんど口から英語が出ない、英作文がとっさにできないと言う人は多いのではないでしょうか。
多いと言うより、おそらく大半の日本人には心当たりがあると思います。
私自身も英語の読解能力はようやくアメリカの小学校低学年並みに持ってこれましたが、英会話の力は多分二歳児未満です。
ちょっと前までは文章の一部すら作れず、単語をちぎっては投げしてコミュニケーションを試みるという一歳児にすら届かない状態だったので、これでもだいぶマシになったのですが…(;´∀`)
この能力の偏りを意識せずに、いきなり四技能をまんべんなくという事だけ考えて挑戦するとどうなるか。
ものすごく負荷という名のストレスがかかります。
何度も言いますが、四技能をまんべんなく上げることができれば、それぞれ相乗効果で短期間でも高い英語力を身に付けることができるでしょう。
でも英語力を付ける前に、そのはるか手前の時点でくじけてしまう人の方が多いのではないでしょうか?
目的によって必要な英語のレベルは違う
また単純にスピーキング能力といっても、目指すところによって身に付けるべき力は違います。
例えば最終的な目標が「海外の大学や大学院で学士号や博士号を取る」と言うものでしたら
- 学術論文を読み書きできる
- 討論や意見交換ができるスピーキング力とリスニング力
は基本として、他に
- 友達(恋人)との会話や買い物の時に使う日常会話
も知っておく必要があるかもしれません。
日常会話でよく使われる表現と言うのは、論文などでよく接する英語とはまた違ってきますからね。
確かにNHKのラジオ講座などで習うきちんとした英語が話せれば困らないかもしれません。
でもくだけた表現やイディオムをまるっきり知らないと、戸惑ったり話にまったくついて行けない場面も出てくる可能性があります。
ビジネスでは?
一方、難しいと思われがちなビジネス英語は、実はそれほど幅広い知識が必要になるわけではありません。
ここら辺は留学も同じですが、最近の天候などの日常会話よりも、自分の仕事や専門分野に関わる言葉や言い回し、表現などに通じる必要があります。
その一方で日本国内で暮らす限りは、たとえ職場が英語しか使わない環境でも、くだけた日常会話の表現までは覚える必要はないでしょう。
求められているのは英語で仕事をすることなのですから。
つまり必要になってくるのは道案内の仕方や昨日見た映画の感想を英語で話せる力よりも
- 職場や取引先で使える英会話
- 仕事に関する文書やEメールを読み書きできる能力
あたりになってくるでしょう。
何の目的も持たずに闇雲に勉強するよりも、よっぽど範囲を絞り込めると思いませんか?
目的はいろいろ
「いきなり目的と言われても」と戸惑う方もいるかもしれません。
特に日本では
「これからは英語が絶対に必要!」
と危機感をあおられるばかりで、なんだかよくわからないままに英語やらなきゃ! と焦っている人が多いように思います。
でも難しいことを考えなくても、結構目的にできる事はいっぱいありますよ。
- ネットで海外の最新の情報を手に入れたい
- 映画やドラマを吹き替え字幕なしで楽しみたい
- 洋書を読みたい
- 外国人と英会話できるようになりたい
どれも結構身近な憧れや目標ではないでしょうか?
そして上に挙げたようなケースでも例えば
- ネットで海外の最新の情報を手に入れたい
[color color=”gray”]→ IT情報、金融、ゴシップエトセトラ[/color] - 映画やドラマを楽しみたい
[color color=”gray”]→映画、ドラマ
→ →ラブコメディー、法廷サスペンス、医療もの[/color] - 洋書を読みたい
[color color=”gray”]→小説、ビジネス書、趣味の実用書[/color] - 英会話ができるようになりたい
[color color=”gray”]→外国人の友達や恋人を作りたい
→旅行先で観光地を楽しんだり、ショッピングができれば良い[/color]
など目的は細かく分けられます。
ここまで具体的に憧れや目的を自分の中ではっきりできると、とりあえずいいと言われてるものを何でもかんでもやろうとするより、よっぽど道筋がすっきりと見えてくるのではないでしょうか。
英語勉強法の指南本を「こんなことできない…」と感じる理由
実は世の中に出ている様々な英語勉強法の指南本は、特に目的を決めなかった人たちを相手に書かれているのではないだろうか、と思うことがあります。
というのも英語勉強法の本は上記のような明確な目的を持った人向けに書かれているのではなく、一般的な広い層に向けて書かれてますよね。
多分著者の人たちも
「将来細胞工学の分野で大学院留学したいんです」
「今度ハワイに行くので、ショッピングを自分でできるようになりたいです」
と個人的に相談されたら、それぞれの人に合った違うアドバイスをすると思うのです。
でも書籍という不特定多数に向けた媒体である以上、書かれているノウハウから自分に何が必要で何が合っているかは、読み手が判断するしかありません。
そして読み手がより正確に判断するには、目的を持っているのが一番手っ取り早いのです。
そういう個人向けにカスタマイズされた情報ではなく一般的なアドバイスが詰まっている以上、英語勉強本の通りに実践すれば確実に高い英語力は身に付きますが、その一方で実践は非常にハードに感じてしまうでしょう。
そうなると今度は、続けること自体が苦痛になってきます。
勉強疲れを起こす前に目的を決めておくのが最もラクな理由が、ここにあります。
目的にかかわらず一番最初にやったほうがいいものもある
ただ例に挙げてきたどの目的でも、英語を勉強するからには最初に取り組んでおきたいものがあります。
それが発音と発音記号の読み方。
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これは本当に、学校できっちりとやればいいと思うんですけどね…。
- 発音の仕方
- 音の特徴
- 発音記号の読み方
これだけはたとえリーディングしか必要ないという人でも、絶対にやっておいた方がいいです。
なぜ発音からやったほうがいいのか、詳しくはまた別の記事で理由を書きますが、私も学び直の最初で発音の知識に取り組みました。
これは本当に英語学習の頭の方でやっておいてよかった、と今でも思います。
ちなみに正しい発音が出来るようにならなくても、発音に関する知識を知っておくだけでも最初は構わないと思います。
それだけで全然その後の学習進度が違ってきますし、どうせそんなすぐに完璧に近いレベルまで発音が上達できるわけでもないですから。
まとめ
いきなり目的と言われて、すぐ浮かんだ人もなかなか思い浮かばなかった人もいるかと思います。
なぜ目的が大事か?
- ラクで無駄なく効率的に勉強が進められる
- おまけに即効で英語を手段として使えるようになる
- だから飽きることも挫折することもなく、勉強を継続できる
つまり英語学習をしていく上でつらい思いをしないためには、目的をはっきりさせておくのが一番なのです。
別に紙に書かなくてもいいですが、一度ぜひ自分の中で「何のために英語を勉強したいのか」を言語化してみてくださいね。
きっとそれはあなたを支え、最短の道へと導いてくれるはずですよ。
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