先日Kindleアンリミテッドの対象本を何気なく見ていたところ[common_content id=”3574″]と言う本が目に留まりました。
読んでみたら結構面白いことが書いてあったので、メモと感想を残しておきます。
目次
なぜ英語を学ぶのは40歳からがいいか?
まずタイトルにもある「英語を学ぶのは40歳からがいい」ですが、なぜ著者は「40歳から」と言っているか?
それは主に以下の理由によります。
受験英語では文法的に正しいか、正しくないかを基準に教えることが多く、実際のコミュニケーションとして通用するかどうかという教え方はしていません。そのため、外国人にとっては非常識な、ありえない英語表現になることがあるのです。
学校教育の英語は実際に使われている英語からかけ離れていたり間違っているものもあるため、習ったそれらの知識を忘れている大人になってからの方がむしろ良い、というわけですね。
この説明がかなり説得力があって、なんでかというと
- 学校で英語を教えている教師でも使い方を間違えていたり
- さらにはその間違った説明をプリントで配ってる
という例が紹介されていました(;´∀`)
以上のことから著者は学校で教わったことは一旦忘れて、
「スペイン語や中国語など、はじめての外国語を学ぶように英語も学ぶ方が良い」
と主張しています。
英語力≠記憶力
それから著者は、大人が心配しがちな記憶力についても言及しています。
いわく、
私はいまどきの学生さんと接する機会がないのでよく分かりませんが、今でも中学生や高校生、あるいは大学生が昔の学生より英語ができるってわけではないみたいですね。
英語の指導要領が昔と比べてずいぶん変わったと聞いたのですが、まだまだ学校での英語教育にはあまり期待できないのかな?
どちらにせよもともと外国語学習なんて独学する部分の方が大きいのですから、学校での授業に期待できない分は自力で補っていきましょう。
語れるものが自分の中にできてる世代
それからこれはとても大事なことですが、英語をただ話せると言うだけでなく「何を話せるか」というのがコミニケーションでは大事になってきます。
この点、社会経験のある大人の方が想像力があったり具体的な意見があることが多く、そういう意味でも若い子より英語を学ぶのに向いていると著者は主張します。
あと面白かったのが、20代だと社会に出たばかりで余裕がないから、これまた英語の勉強に向かないと言う指摘ですね。
確かに環境も立場も時間の過ごし方も何もかも変わって、20代では英語の勉強に腰を据えるだけの心の余裕はないかもしれませんね。
まだまだ他にも面白いこといっぱいある、誘惑も多い世代だし^^
このように、この本では40歳以上と言う年齢がいかに英語学習に向いているかについて、最初の章を丸ごと割いて語られています。
##ここを押さえておきたい「英語を学ぶ3つのポイント」
具体的にどのように英語を学んでいくかについて、著者は
- 音読
- 多読
- 英語表現を覚える
この3つに取り組んでいくことを進めています
具体的には以下の通りです
音読
音読に取り組む目的のひとつはまず、リスニング強化につながることです。
耳で聞いたあとテキストを見ながら自分でも音読するのですが、この時に
「書かれている単語と実際にどう発音されるか」
が頭の中で自分の体験としてリンクされていきます。
「実際にどう発音されるか」と言う情報が、脳に溜まっていくんですね。
また実際に声に出すことで、日本語を使っているときには使わない口の周りの筋肉を鍛え、英語の音を出すのになれると言う目的もあります。
大事な事は、必ず英文を理解しながら音読することです。
実際に音読してみるとわかりますが、音読をしながら同時に頭の中で和訳をすると言うのは非常に難しいです。
つまり意味を理解しながら音読することで、和訳する癖をなくしていく訓練にもなります。
音読のやり方
- まずはCDの音声だけを聞いて、どれだけ聞き取れるか確認する
- その次にテキストをざっと理解してからまたCDの音を確認し、音読を最低5回する
- 今度はCDの音に合わせて音読する(オーバーラッピング)
- テキストをチラ見するだけで文章全体をスラスラ言えるようになるまでがんばる
ちなみに英文自体を覚えようとするのではなく、その英文が使われている状況を想像することの方が英文は頭に入りやすいそうですよ。
多読
リーディング力を身に付けるには、難しい英文を読むよりも簡単な英文をたくさん読む方が身に付く、と言うのは他の本でもよく言われていることです。
この本ではそれ以外に
最初から最後まできっちりと読み込まず、自分が知りたい情報を素早く探し出してキーワードを拾っていく
読み方についても言及されています。
私はどちらかと言うとこういう拾い読みはあまりしてこなかった方なので、なるほどと思うことが多く参考になりました。
拾い読みで素早く情報をつかんでいくことができれば、好きで読んでるわけでもない英文でも素早く情報集められます。
そして何より数(=経験)がこなせます。
アメリカの大学院に留学していたときの著者自身の経験を引いて、拾い読みから本の内容全体を推測することの重要性について書かれてたのも印象深かったです。
英語表現を覚える
ひとつ目の項目の音読の目的に
「自然に英語が口から出る状態」
を目指すこと、というものがありました。
そのためには、暗唱できるようになったものを忘れないように、時々復習することが大切と書かれています。
また暗唱できるようになった英文は、単語の入れ替えをして練習することで自分の表現にしていくことも大事です。
そして更にこの本全体で書かれている事ですが、なぜ英語表現を覚えるのが大切か?
それは日本人の使いがちな英語は不自然だったり、場合によっては非常に失礼な表現であることが多いからです。
例えばこれはこの本でも書かれてますし、英会話を習っている友達によると最近の本ではよく指摘されているようですが、
Can you 〜?
と言うのはかなり失礼な言い方になるそうです。
え、私こんなの、自分から英語の勉強始めなければずっと知りませんでしたよ…はい、バッチリ学校で習った表現ですよ…(;´Д`)
あと文法的に正しくても普通はそう言わない、と言う英語も日本人は使いがちだそうです。
例えばこの本に出ていた例で、相手の着ているワンピースを素敵だと褒めたい場合、
Your dress is beautiful.
が思い浮かぶ人も多いと思いますが(私も似たり寄ったりの回答をしました)、実際には
I really like your dress. Where did you get it?
という言い回しの方がよく使われるようです。
こういったよく使われる自然な英語表現を身に付けるためにも、リスニング教材の会話部分を覚えることが大事になってくるようです。
他にも細かいアドバイスが書かれていたけれども…
実はこの本には
- 日本人がよく使う表現
- 学校で教わる英文法
がネイティブから聞いたらこういう風に不自然…と言う指摘やアドバイスが結構いくつも書かれています。
でも正直そちらはよくわかりませんでした。
そもそも解説に使われている文法用語がわからない
例えば一番わからなかったのは、関係代名詞の継続用法と限定用法。
何がわからないって、自己紹介や今まで書いた記事の中にもちょろちょろと書きましたが、私は英文法を説明する用語がわからなくて、英語をまともに勉強してこなかったんですよ。
ですからぶっちゃけ、今回の継続用法と限定用法という言葉も初めて目にしました(;´∀`)
おまけになにぶん新書ですから、いろいろ書かれていても、参考書並みには詳しく書かれていません。
なので結局何度読み返しても理解できず、
「こんなんで本当に英語勉強してると言えるのだろうか…」
「私、本当に英語理解できるようになるのかなぁ…」
と自信をなくした一面はあります。
まあわからない事は気を取り直して勉強し直せばいいだけなんですけどね。
推薦されてる信頼性バツグンの某講座に対する混乱
あともう一つ引っかかったのが
「Will you 〜 と言う表現は、どちらかと言うと上司が部下に使う命令口調」
と書かれていたことです。
なんでこれが引っかかったのかと言うと、この本でもオススメされているNHKのラジオ英語講座を早速試しに聞いてみたところ、その日のトピックでちょうどこの「Will you 〜」で依頼・お願いすると言うのをやってたんですね。
ラジオ講座の中では学生が教授に
Will you give us some advices?
とお願いしてたのですが、学生から教授に頼むのに、これでいいんでしょうか?
日本人の感覚からすると、上司とは違うかもしれませんが、教授も充分かしこまる相手だと思うのですが…
ここら辺が
「本の中ではこう書かれていた」→「でも同じ本の中で勧めていた講座では、何か違うっぽい」
と言う矛盾感を生じてモヤモヤと気になってしまいました。
感想まとめ
よくわからない文法の説明があったり少しモヤモヤする部分はありましたが、この本で書かれていたアドバイス自体は有益なものだと思います。
特に音読はもう少し舌を英語に馴らすためにも、もっと積極的に増やしていかないとと思えました。
学校教育や参考書による表現の不自然さについても、実際に使われている生きた英語を題材にしていきたいですね。
そういう英語って語彙的にもわりとハードなことも多いですが(笑)
それと多読についてが一番反省しました。
今現在、私が重点を置いてるのは精読になります。
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でもそれだと量が稼げないので、長い記事をもっとキーワードや要点を意識して拾い読み・飛ばし読みの練習を取り入れた方がいいかもしれません。
大学受験のための英語やTOEICの点を上げたいだけでなく、実際に情報収集で使ったりビジネスの現場でコミュニケーションを取れるような、実践のための英語を学びたい方には一読をお勧めします。
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