[aside type=”normal”]今回の記事は英文の読み方(リーディング)の基本を知りたい初心者の方向けに書きました。[/aside]
今回は私の英語リーディングの基礎力を築いてくれた[common_content id=”3519″]について紹介します。
この本に関しては前回の記事でも少しだけ触れました。
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個人的には、以下のような方にビッグファットキャットの本を薦めたいです。
- 今よりもっと英文を読めるようになりたい
- 本物の生きた英語を読めるようになりたい
- 頭から英語を理解できるようになりたい
もっと具体的にいうと、こんな方々です。
- 英会話(スピーキング)よりリーディング重視の人
- 文法用語を聞くだけで逃げ出したくなる人
- 何か1冊参考書を読んだら、とっとと実際に英文を読み始めたいせっかちな人
- 多読を始めてみたけど、結局読めてるのかわからなくなって自信がなくなってきた人
そもそもなんでこの本を買ったのか?
それはもう、これですね。
「世界一簡単な英語の本」というタイトル。
そうです、世界一簡単にこなせる英語の参考書だと勘違いしていました。
実際はそうではなく、この本の趣旨は
「だからまずはそのシンプルな言語のシンプルなルールを知っておきましょう」
というものです。
英語に苦労している典型的な日本人からすれば
「英語が世界で一番簡単?ハァ?」
と一瞬ビビりますが(私はビビりました)、言われてみれば確かにそうなんですよね。
日本語なんか日本人でも複雑怪奇だと思いますし、ヨーロッパの諸言語も格変化とかが英語よりはるかに多いです。
おまけに男性名詞とか女性名詞とかもあるんでしょ?
よく使い分けてるなぁ(;´∀`)
最初にこの本買ったときは英語を勉強する目的も特になかったので、結局ろくに読まないまま投げ出してしまいました。
でも改めて英語の勉強やり直しをするにあたって読み返してみたら、これがいいこと書いてるのなんの。
文法用語が苦手で、学校で習う英文法がろくに身についてない私には、とても良い本でした。
以下、具体的にビッグファットキャットの良いところを見ていきましょう。
「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」の特長
ビッグファットキャットは総ページ数171ページ、厚さにすると1.2センチくらいの本です。
最初は
(猫はエドをひっかいた)
などの単純で短い基本的な文の読み方からはじまり、パラグラフの読み方、仕上げとして物語を読む実践へと進みます。
図解が多いのでフルカラーもあいまって、非常に読みやすく心理的にも親しみやすいのが大きな特徴ですね。
ひとつの文に対して
「英語を読める人はどういう風に考えながら読んでいるか?」
を懇切丁寧に解説してる本なので、図解が多いと言っても中心は文章による説明です。
文法用語を使ってない
名詞とか動詞とか関係詞とか不定詞とかそういう言葉は一切使わず、
- 箱と矢印などの図解
- 「主役」「脇役」「化粧」などの比喩表現
で英文法の基本が解説されています。
私は「副詞」とか「従属ほにゃらら(覚えてすらいない)」とかの文法用語がまずよく理解できてなかったので、勉強やり直しに当たってこれは本当に良かったです。
英語の本当の肝が書かれている。
英語はSV(主語+述語動詞)がすべてです。
…と、この本を読んで知りました(∀`*ゞ)
この本の中ではいろいろな例を通じてこの
[fontsize size=”21″]「英語はSV!」[/fontsize]
を叩き込んでくれるので、この本を読んでから他の英文解釈の参考書を読むと、ああそういうことかとようやく参考書の説明が理解できました。
はっきり言って定番の英文解釈本から入ったら、いくらその本の中でSVが大事と書かれていても、腹落ちまではできなかったと思います。
「前から読む」の実践
どうも日本の学校英語教育を受けると、英語は返り読みというものをしがちになるようです。
これは大人数の生徒を相手にしたとき、「英文を理解できたかどうか」を確かめるのに「英文を和訳できるかどうか」で測るのが一番手っ取り早いことから起きた弊害でしょう。
教科書やテストに出てくる英文は、たいてい後ろから日本語を当てはめていけばそれらしくなるような文が多いですからね……。
私は幸い
「あれ? ひょっとして後ろから訳していけばいいんですか?」
とたまたま聞いた相手が
「いや、前から読みなよ。後ろからってそんなんじゃネイティブどうやって会話すんの?」
と至極当たり前のことを突っ込んでくれたので、返り読みの道にハマることはありませんでした。
だからといって英語の読み方を理解できてたわけではないので、この本です。
この本では、前から読みつつ英文を理解していくための基本的な方法がわかります。
絵がかわいい、ストーリーがほっこり
あとこれはこの本を買ったきっかけでもありますが、表紙の絵がなんとなく憎めなくて、あまり英語の本らしさがないというか、勉強って感じしないですよね?
一冊通してこういうテイストのイラストが使われてますし、演習で使われているストーリーもひとつはほっこり系のハートフルストーリーです。
(もう一つはホラー系だけど…)
章タイトルの扉にガイドがある
新しい章の扉にいちいち
「〜がわからなければ〜に戻る」
などと書かれているので、無理なく理解を進めることができます。
それにこういう姿勢を通じて
「英語は地道に取り組んでいくもの」
「急がなくてもいい」
というメッセージが伝わってくるんですよね。
実際この本の「はじめに」で
時間がかかるといっても、数ヶ月で違いは出てきます。数年で夢にも見なかった場所へ行くことができます。それを長いと感じるか、短いと感じるかはあなた次第です。
と書かれていたとおり、焦らなくても数ヶ月で違いを感じるようになりました。
以前はまったく理解できなかった英文が理解できるようになり、ネットで英文記事を読むのがずいぶんラクになってきています。
それはこの本で基本を知ってから、この本のすすめ通りにいきなり実践に飛び出したのが大きかったのではないでしょうか。
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お勧めしたい人
冒頭にも書きましたが、お勧めしたい人は、以下の方々です。
- 英会話(スピーキング)よりリーディング重視の人
- 文法用語を聞くだけで逃げ出したくなる人
- 何か1冊参考書を読んだら、とっとと実際に英文を読み始めたいせっかちな人
- 多読を始めてみたけど、結局読めてるのかわからなくなって自信がなくなってきた人
ここでは特に、多読に挑戦したけどイマイチかんばしくない結果に終わってしまった人について書いてみます。
多読しても読める感じがしない人にも
この本は息継ぎの仕方や体の使い方を地上でレクチャーしたら、その後いきなりプールで泳ぎましょうね、というノリの本です。
(いえ、さすがにこの例えよりは親切ですが)
だからとにかく習うより慣れろを実践したい人にもお勧めしたいです。
さて習うより慣れろといったら「多読」を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか?
確かに大量に英文を読んだら自然に読めるようになるのかもしれません。
でも大人から始めるのなら、SVの重要性については最初から知ってたほうがいいです。
その方が圧倒的に早く読めるようになりますし、意識して読むのを繰り返すうちに実力もぐんぐんついていきますから。
お勧めできない人
逆にお勧めできない人は
- アルファベットも覚えていない超初心者
- 中学レベルの簡単な単語がわからない初心者
でしょうか。
このレベルの人はこの本が理解できないというより、英語の表面積が多いだけでツラいだろうな、という判断によるものです。
無理は長続きしませんので、本屋でパラパラッとめくって「うっ」と思ってしまった場合は、別の方法や教材からスタートしてアルファベットの見た目に慣れて拒否反応が取れてから読んでみましょう。
大丈夫、いつからはじめたって遅すぎなんてないのですから。
まとめ
この本は説明こそ親しみやすいですが、省略や倒置など、結構高度な内容も演習例文の中には含まれています。
ある程度英文を読み慣れてきた人にとっても時々立ち返って何度も読み返せるような、英語力の土台を築いてくれる本ではないでしょうか。
- 今よりもっと英文を読めるようになりたい
- 本物の生きた英語を読めるようになりたい
- 頭から英語を理解できるようになりたい
そんなあなたは、ぜひ一度手に取って真剣に取り組んでみてくださいね。
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