
どうもストレス発散がヘタなので、最近瞑想に興味が出ています。
でも瞑想って、雑念を消すのが大変じゃないですか。
いつの間にか延々ととりとめのないこと考えてて、しかもそのうち寝てしまうし^^;
何かいい方法ないかなと参考になりそうな書籍を探していたら、こんな本が目に付きました。

スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック
内容は実話。
この本のあらすじは、以下の通り。
さびれた町の貧困家庭に生まれたジム。
壊れた家族の面倒を見ながら一生を終えるはずだった少年は、ある夏の日、
ふらりと入った手品用品店で人生を変えるマジックを知っているという女性、ルースに出会う。
彼女は少年のすさんだ心を癒やし、閉ざされた未来の扉を開いた。
そのマジックで成功を手にしたジムを待ち受けていたのは……。
主人公のジムは、著者のジェームズ・ドゥティ氏。
そうなんです。この本、実話なんです。
あらすじに「壊れた家族の面倒を見ながら」とありますが、これがまた凄まじい。
父親はアル中、母親は深刻なうつ病で自殺未遂を繰り返し、兄もいじめられっ子。
母親の看護と兄をかばうのに東奔西走の日々という…これ、完全なアダルトチルドレンでは……。
そんな夢も希望も持ちようがない毎日を送っていたジムですが、ある日偶然立ち寄ったマジックショップで、彼の運命を変える大人たちに出会います。
それがルース。
ルースと彼女の息子であるマジックショップ店長のニールは、ジムを気に掛けてくれる初めての大人でした。
そしてルースはジムに、なんでも願いを叶えるマジックの訓練を施すようになります。
欲しいものをすべて手に入れるための4つの訓練法
この「マジック」こそ、現代で言うところの「マインドフルネス」でした。
訓練は以下の4つ。
- からだを緩める
- 頭の中の声を止める
- 心を開く
- なりたい自分を描く
私が取り組もうとしてたのは2の「頭の中の声を止める」ですね。
ジムもこの2番には大変な苦労をしています。
何しろ父親の怒号や母親の悲痛な声が聞こえる中、練習に取り組むのですから。
でも実は一番目の「からだを緩める」も相当な難関です。
私は一足飛びに2番に取り組もうとしてましたが、まずはからだを緩めるところから訓練しないと順番が違いますね。
からだを緩める方法は、こんな感じでスタートします。
- ゆっくりと呼吸を繰り返す
- 自分を見ている自分の存在を頭に思い浮かべる
- つま先に意識を向けてリラックス
- 足に意識を向けてリラックス
こうやって徐々に意識する場所を上に移動させていきます。
「心を開く」?
ところで願いを叶えるマジックなのですから、四番目の「なりたい自分を描く」はなんとなくわかります。
からだを緩めたり頭の中のおしゃべりを止めるのも、集中するのに良さそうだし、願望実現に関係ありそうな気がします。
でも三番目の「心を開く」って、ちょっとわからなくないですか??
私は全然わかりませんでした。
でも実は、この「心を開く」こそが非常に大事なキーだということが、後々ジムの人生を通して浮かび上がってきます。
成功、その先に
著者のジェームズ・ドゥティ氏はその後、脳外科医として大成します。
この過程もまたドラマチックで、どうしようもなさそうなピンチを鮮やかに逆転させていく様子はまさに物語!
そして貧困に苦しんで希望を持てなかった少年は、何台も高級車を買って高級住宅地に住めるほどの経済的成功を収めました。
でもその成功の日々も、ある日突然、終わりを迎えます。
この本が本当に伝えたかったこととは?
成功の頂から転げ落ちた時、初めてジムは「心を開く」ことの重要性を知りました。
そしてその後は「心」に従って活動を開始します。
確かに前半のドラマチックさと胸のすくような成功への物語もすごかったです。
でも私はこの後半の、「心」と「共感」についてジムが目覚めていく様子が一番感動しました。
まるでジムの隣で一緒に朝日を見ているような、すがすがしい気分になります。
結局この本が一番伝えたかったのは、瞑想やマインドフルネスの具体的なやり方や方法論ではなく、
- 個人個人が誰にも侵されない自分の世界を築くこと
- 個人という壁を超えて、自他の境なく融和していくこと
この二つなのではないかと思いました。
ストレス発散がうまくできないと悩んでいるのがどこかに吹き飛びそうな、晴れ晴れとした素晴らしい読後感でした。
もちろんマインドフルネスや瞑想の手引きとしても使えそうなので、何度も著者の物語を楽しみながら、実践していきたいと思います^^

スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック
